行者の聴いた観た読んだ

「なくもんか」レビュー【行者の聴いた観た読んだ】

【総評】 ★★★ 3/5点  

 やや冗長ながら、それなり楽しめる、「はずさない」宮藤、阿部コンビの人情コメディ。友人らと映画の日、レイトショーの割安料金で程よい作品です。11月14日(土)から公開、しばらくはやっているでしょう。で、レビューですが・・・

本作の詳細はこちらから↓

なくもんか@映画生活

・・・

 相変わらず面白い、宮藤、阿部コンビ+皆川猿時。特に阿部サダヲの細かい描写や、ちょっとしたギャグが行者の好みに適うので(女装時のまあ楽しそうなこと!)、最後まで楽しく見ることができました。ので、概ね満足なのですが、、、

 お話のほうがどうも、散漫というか何んというか。人情ドラマのパロディをやっているのか、それそのものをやろうとしているのか、後段になってくると判然としなくなってしまったように感じられました。

 宮藤ドラマの面白いところは、笑って見終わって最後に引っかかるというか、問題意識というものをくすぐる、いわば社会性のようなものがあるのですが、今回の一作は、あ、終わった、という感じで、何も残りません。

 全編を通じて顔を出すエコロジーの話、もう少し深いところで、作品のテーマ性と結びついていたのなら、と思ったりもします。ざっくりしてるなあ、と宮藤のコンディションを少し心配もしたり。

 本作の監督は水田伸生さんで、宮藤官九郎は脚本。脚本はもう少し違った趣のあるものだったのでは、とファン心理がもたげる一作でもありました。

 なお、俳優陣は、血縁の不条理、父親の抑圧性を不気味に演じた伊原剛志が良。夏目漱石も言ってましたが、肉親はまとわりつく、家族の問題は簡単に片付かんのです。

 また、竹内結子さんも下町の女性をコミカルに好演。これまで、あまり興味の沸かなかった方なんですが、達者なんだなあと、さざなみのような思いが胸に広がりました、

 明日ぁ、津波になるかもよ!ってことだ!!

 

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パブリック・イメージ・リミテッド、再結成【行者の聴いた観た読んだ】

パブリック・イメージ・リミテッド、再結成
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=955123&media_id=51

セックスピストルズよりも実はロック史により大きな影響を与えたのではなかろうかと思うPILの再結成。が、初期メンバーが集うというシロモノではないようで、ジャー・ウォブルの名も挙がっていない。

ピストルズなら、はい、一応を聴いたことがあります、必修科目なので、という若い衆にもPILを是非ご一聴いただきたい。お勧めはメタルボックス。ジャー・ウォブルのベースラインに、ジョンライドンの奇声。色あせない前衛に触れることができます。



POPTONESの歌詞「・・・日本車のパトカーでドライブする・・・」に、70年代後半から80年代にかけての荒廃したイギリスの景色が浮かんできます。

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ロッキンオン創刊500号記念【行者の聴いた観た読んだ】

 ロックを語らう雑誌の草分け的存在、「ロッキンオン」がついに発刊500号を重ねたようです。

 500号ということですから、もう40年以上も続いているということで、まあなんというか、大したものです。表紙を眺めると、クラプトンやジョンライドンの懐かしい顔に、オアシスやベックといった近年の大立て者が。そしてボーイジョージや坂本龍一も!表紙を飾っていたンですねえ。ムロン、我らがモリッシーも

 中身はと言えば、懐かしい記事の再掲もあり、忌野清志郎さんのRC全盛期のインタビューなど貴重なものも収められています。当時のD・ボウイのインタビューを改めて読むと、まあ、頭のいい男前のニイちゃんやなあ!と感心。そりゃ当時カリスマ的な存在であったことがよく分かります。

 この他、児島由紀子さんのマンチェスター交遊録も楽屋話的に興味深い。80年代末の学生時代が偲ばれ、、、ロンドンナイト、おマンチェナイト、ありましたねえ。行きましたねえ、京都ビックバン。

 *児島姐さんのブログがある模様です。

 ところで、ロッキンオンという「雑誌」。考えてみればロックとて音楽ですから、それを聴いていればよいわけですが、イロイロと語りたくなるのもある種人間の性でもあり、、、

 オルタナロック好きなら一度は通る道、青春の蹉跌?そんなところでしょうか。500号、買ってみて、それぞれの青き日々を思い出して、、、悔やんでみて!

 

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ネオ根性論!青木真也のブログ【行者の聴いた観た読んだ】

 行者が応援する総合格闘家の一人、青木さん真也くんがブログ「週間ワオキ真也」において、日韓の総合格闘技の比較を素材に、体力と技術について、興味深い見解を述べておられます。↓

   

【青木真也】世界中で格闘技

 「気持ちの強さは本能的というか民族的なものからくるのも多少あるだろうが、基礎的な追い込み練習というか厳しいトレーニングで作っているのではないかと青木は考えている。」(一部引用)

 

「青木が考えるのは体力があって技があるわけだから、もちろん体力は大事なわけで体力だけじゃ限界があるから、その体力をいかに相手に効果的に伝えることができるかって事が重要だと考えてます。」(一部引用)

なるほど。すっごぃですねぇ~!!(これは山本シンヤ監督)スポーツ科学隆盛の時代ですが、いわば、この「ネオ・根性論」とも言うべき体験的認識に、今後のスポーツ界においては、合理的な説明が補われていくのではないでしょうか。仕事においても、単純な内容でも量をやっている御仁は、中々のモンです。

 別な角度から見れば、エゲツない理不尽なシゴキに耐えてきた者は、膨大な淘汰に生き残った選手であるから、肉体の強さ、精神の強さが抜きん出ていて、故障や挫折をせずに練習を継続できたものだから技術もある。

 結果として、彼らは、「強い」「優れた」選手と評されて実績も残し、やはりシゴキは必要では!?というような理屈の流れが出来上がる、とも言えるのではないでしょうか。どうだろう。(むろん、理不尽なシゴキと厳しい基礎練習は完全一致するものではないでしょうが)

 いずれにしても、心技体が充実することの重要性と、その相互補完性については言うまでもなく、また観る側の心を掴むものは選手達のガッツあるファイト、プレー。青木選手の真骨頂はファンタスティックな技術ですが、萎えながらもなんとか「前に出ようとする熱さ」がファンの心をつかんでいるのかも知れません。

 最後に。青木さん真也くんのオープンマインド、率直に他人を褒める文章が良。

 【メモってハニー】青木真也(戦績):26戦21勝4敗1無効試合(2009年7月8日現在)

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コーヒー&シガレッツ【行者の聴いた観た読んだ】

【総評】3.5/5点 

 

ジャームッシュのコーヒー&シガレッツ、はずれのないジャームッシュの佳作。コーヒーとタバコという「不健康な嗜好品」を前しての人々の会話。健康ブームが長きにわたって続くアメリカ社会への皮肉

 

イギーポップとトム・ウェイツ、「24アワー・パーティ・ピープル」スティーヴ・クーガンらの染み出 すようなユーモアが心地よい。

 が、さらに興味深いのはケイト・ブランシェットの二役。セレブ女優と売れないシンガーという、いとこ同士の二役を好演。二人のやり取り自体が業界 へのシニカルなメッセージとなっている。高級ブランドの試供品をプレゼントにしたケイトにシェリーは言う。「高級品は金持ちにはタダで、本当に必要な人に は有料」、これは至言。エリザベス女王からボブ・ディランをも演じた彼女に興味が尽きない。

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横恋慕する80代男性【相談批評、俺も答える!】

悩み、それは人生。悩み、それは滑稽。いわゆる人生相談の類を検証し、お節介ながら行者も一言助言差し上げる相談批評。本日のお悩みはこちら。

【横恋慕する80代男性】読売新聞 人生案内より

相談の詳細はこちらに↓

http://www.yomiuri.co.jp/jinsei/danjo/20080524-OYT8T00206.htm

 さて今回のご相談。恋する惑星で生まれ長じ、そしてフィナーレに向かおうとしているグランパの深い深い悩みです。

 今回、ご相談を受けたのは、相談界の肝っ玉母さんこと評論家樋口恵子です。「高齢社会をよくする女性の会」を率いるおっかさんの名回答が期待されます。 

 さて、相談者の80代のおじいちゃん、否、人生の大先輩。恋煩いでモンモンアカデミー、そんな状態のようです。看護師さんを焦がれる想いが募り、心労でダウン。重篤な状態から見事に復帰して、看護師さんに”I LOVE YOU”の言葉を!まるで、ロッカーのような振る舞い!

 そして、「今後、どのようにしたらいいでしょうか」とのお悩み相談です。(、、、おじいちゃん、自分で考えたら、、、)

 このおじいちゃんの勇み足に、高齢者のガーディアン、恵子先生はまずこう言います。

 

「『好きです』」

 え、ウソぉ!?

 「いい言葉ですね」

 あ、なんだ、そういうことですか。恵子先生も触発されて、老いらくの恋モードがバーニングアップ!かと、誤解してしまいました。80代男性の想いの率直さを認めてあげたんですね。配慮が行き届いています。

 「心の中で縦横に愛の翼を羽ばたかせる自由を誰も止めることはできません。」なんて、シビれる言い回しで。

 そして、その上で先生はバッサリと言い切ります、もうそれ以上何もするなと。相手に迷惑だと。「相手に詰め寄って困らせたりしないのが、愛における年の功」とシメられては、相談者も二の句が告げないではないでしょうか。いやいや、厳しいながらも非常に的確な回答に脱帽です。

 そりゃそうでしょ、「好き」と言われ、その上何か具体的な行動に出ようものなら、看護師さんにとっては本当に迷惑でしょう。職業柄、邪険にもできないこれはもう労災みたいなもんですよ。

 おじいちゃん、だいたい「受け付けをてきぱき済ませ」「小生の耳元でささやいて」なんていう彼女への評価、イヤラシイだけでなく、なんだか上から目線に聞こえますよ。恵子先生もその点を感ずいておられるような、、、
 

では、最後に行者から一言。

 「秘めた想いは唄に託して。おじいちゃん!施設でバンド組んだらどうですか?」


~ あなたの悩みに行者が横槍! →
 【相談批評】はこちらから

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もう一つの「銭ゲバ」、君は「銭豚」を知っているか?【行者の聴いた観た読んだ】

 ドラマ「銭ゲバ」にアナザーストーリー、「銭豚」があった!それにしても「銭」「ブタ」とは、なんと激しいタイトルなのか!

 
 

 ドラマ化され、話題となっているジョージ秋山の初期傑作、「銭ゲバ」の外伝、「銭豚」。それは「銭ゲバ」の蒲郡風太郎の愛人となった少女の顛末。

 「銭ゲバ」はむろん、この「銭豚」も社会、現実の冷酷さと愛と真実を渇望する人間の哀れさが描かれています。「銭ゲバ」にご関心の方は、あわせて「銭豚」もお勧めします。

【銭豚】電子版のDLはこちらのサイトから↓


 

銭豚以外のアニメ・コミック関連はこちら → アニメ・コミック

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樂吉左衛門館レビュー【行者の聴いた観た読んだ】

Image021_3樂吉左衛門館(★★★★★) 
滋賀県守山市水保町 佐川美術館内 アクセス
見学有料、要予約 
茶室には約30分強のガイダンス付
詳しくはこちらに

もてなしに触れ、心静かに己の内側を見つめる時間、空間。それは卓越した美観と緻密な計算、古今東西の調和。本館に特別展のない日が、かえってお勧めです。

・・・
 滋賀県は守山、佐川美術館にて、樂吉左衛門館を見学した。樂吉左衛門は「楽焼」を作る茶碗師、樂家の十五代目。この館の精神は「守破離」とのこと。すなわち伝統を守り、破り、そして離れる、距離をとる。愛と独立の気概と解すべきか。

 利休侘茶の精神を、伝統的かつ現代的な技法、建材で再現した茶室。古民家の笹竹、福井の和紙、豪州の枕木にバリの流木。圧巻なのは、ふんだんに使われているジンバブエの御影石。この艶やかな黒色と畳敷きの調和。

 そして四方の壁は、すべて木目があしらわれたコンクリート。

 広間の俯仰軒から眺める水面。そのゆらめきが光の反射で、天井に敷かれた笹竹を照らす。これは時間を追ってその場を移ろうとのこと。それを眺めているだけでも心の静寂が呼び醒まされる。

 光を追い、闇を想う。それは内観への旅。神や信仰、神事を偶感し、恐怖の本質に思考が傾く。静けさの中に仄かなざわめきが沸く。


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K-20 怪人二十面相・伝【行者の聴いた観た読んだ】

【総評】1.5/5点 

 想像以上に面白かった等等の好意的なレビューを受けて、ゲバラを避けて臨んだ本作。皆さん「想像以上」とは、相当に酷いものを想像されていたというこでしょうか?私には普通に「?」な作品でした。

 「日本テレビ開局55周年記念映画」ということですが、周年記念事業の難しいところでしょうか。舞台裏を想像してしまいます。

 時間のある方は、ツッコミどころを味わいながら、TV放映等無料で楽しまれては、如何でしょうか。

本作の詳細はこちらから↓

K-20 怪人二十面相・伝@映画生活

・・・

 愚生、もとより他人様の生業、営業行為を妨害する意図はなく、亦、製作物には可能な限り好意的でありたい、よい部分を汲みたいと心がけてはおるのですが、、、

 まず、松たか子さんのお嬢様。おてんば「あんみつ姫」ぶりに閉口。新春かくし芸大会を見る思いがしました。それほど典型的かつ、深みが乏しい。かなり無理な設定にも、全て「良家の子女のたしなみ☆」で済まされては、、、ベテラン俳優陣も「典型的」な人物像を演じるばかりで、味わいがない。

 もちろん、エンターティメントなので、演技は総じてライトになるものですが、一定の水準には届いて欲しい。皆さん「他の誰がやっても同じ」、という感じです。主演級の方々の個性が活かされていないように受け止められました。

 一方で何故か、蛇足的に凝る小林少年の人物設定、演出。脇を固める人物は、過不足なく描くのが鉄則ではないでしょうか。濃淡のバランスを欠いているように思われます。

 特に不必要な架空の設定、この中における社会情勢への中途半端なオマージュ。これも如何なものか。華族やファシズムが1950年代にどのような形式で延長されているのか、これに対する洞察というものが見られません。

 「極端な格差社会」ということですが、それは自由な競争がもたらすものではないでしょうか?統制的な国家社会主義の下では、ほとんどの人は平等です。その貧しさにおいて。わずか一部に特権階級がいるのは「格差社会」ではなく、むしろ「階級社会」でしょう。

 そして、ミステリィにおいて何よりも重要な、「どんでん返し」、これの凡庸さ。多くの人は最初から真犯人を知っていたのでは?あるいは知っていたとしても、それが解明されるまでのプロセスに唸らせられるものがないと、ミステリィの旨みはほとんど無くなってしまうように思えます。

 「日本テレビ開局55周年記念映画」ということですから、その製作過程には様々なオーダーが横から割り込んだように思われます。出資者が存在する商品には、不可避的な現象ですが、エンドユーザーが満足できないシロモノとなってしまえば、誰の利益にもならんのです。

  國村隼はモーガン・フリーマン?映画「バットマン」シリーズを思わせるような設定、アイテムと、エンディングの次回作もあるでよ!という雰囲気。そうですか。それなら、次こそは、がんばってください。

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海外貿易から読む戦国時代【行者の聴いた観た読んだ】

 日本の戦国時代を大航海時代の世界交易という視点から見た「海外貿易から読む戦国時代」。主として織田信長の事跡からいわゆる南蛮渡来の文物が如何に戦国時代に影響を与えたかが語られている。  

 本書を著者は武光誠氏。氏の著作は二作目だが、読みやすい上にいい意味での衒いがあって中々面白い。反面において、実証的であるか、という点については幾分不満の残るところであるが。本書のタイトルどおりのことを大雑把に知るには好ましい著作である。

 

 本書の記述において特に興味深かった箇所としては、農業生産性の向上が富の蓄積と余剰を生み、これが国内においての戦国時代を「可能」とし、さらにはその果実としての「統一」そして、さらにはその矛先を海外に向けるというプロセスがポルトガル、スペインそして時期をずらして日本で同様にして起こったということ。これに「銃=最新のテクノロジー」というものが深く関わったということ。

 信長、秀吉の海外への野望は、スペイン・ポルトガルの反復と見ることができる。

 また、見落としがちなことであるが、「銃」の運用には当然ながら「弾」と「火薬」が必要であり、これの調達こそが戦国の覇者を決めたという一つの事実、これも改めて成る程と思った。

 ところで、大航海時代の征服主義と後の植民地主義との違い、その中にあって日本がどのような状況を迎えることになったのか、この点も興味深い。

 本書では具体的な言及はされていないが収奪から殖民へと推移した西欧の海外政策において、その下地にある交易関係を慎重かつ限定的なものにした秀吉・家康の判断は、日本史におけるファインプレーだったかも知れない。

 徳川幕府による鎖国は交易権の独占という側面が強いようであるが、本書によれば秀吉政権下での禁教令は長崎にあった教会領への危惧の表れということだ。

 それにしても、教皇子午線なるものを設定してしまう、当時のキリスト教国の野蛮さについては、閉口してしまう。この当時の「良識ある」人々はこのようなものをどう評価したのであろうか。亦、今日の常識は600年後にどう評価されるのだろうか。

 ところで、過去の歴史を現代的課題から読み直すということは、繰り返し行われているところであるが、戦国時代とグローバリズムと重ねてみるものを少なからず目にする。これも流行であろうか。

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