直毛の毛【妄想の段】
もしかするとUMAの毛かもしれない、案外イエティの毛かも知れない。昨今は熊が民家に迷い込むなんてことも聞く。イエティが食料を漁り、誤って友人の部屋に迷い込んだ、、、いや、阪急宝塚沿線にイエティもおかしな話だ。
では、やはりこの毛は、家主の毛なのか、たしかに直毛の陰毛があってもおかしくない。何故なら、例えば縮れた毛も頭に生やせば、これはテンパだ、あるいはアフロだ、それらはたとえ縮れた毛であっても立派な頭髪である。逆を言えば、たとえ直毛でも生えるところによっては、陰毛にもなるし、ワキ毛にもなる。私の思考は【妄想】から解放されつつあった、、、
が、論理的であるとは、むしろ経験的であることかも知れない。これは、矛盾する概念である。が、私の30数年の人生の中で、様々な男性の棲家に訪れ、必ず用を足し、あるいはもらい湯をし、水周りの確認を怠らなかった。が、一度たりとも直毛の毛が、便器や排水溝に付着していることはなかった。確率的に考えても、私の経験から演繹される結論は、合理的=論理的なものではなかろうか。
では、あの毛は一体、何んの毛だ、どこの毛なのだ。私は再び【妄想】に取り付かれた。そうだ、あれは彼の毛だ、知人の頭髪だ。きっと何かの理由で洗面所やフロが使えなくなって、頓狂な男だ、きっと便器で頭を洗ったのだろう。いや、冒険的な彼だ、ウォシュレットでの洗面にトライしたのかも知れない、、、いかん、【妄想】の濁流があふれ出しやがった。
また、今週末、友人のアパートメントを訪ねるつもりだ。無論あの毛を確認するためである、が彼には、あの毛の話を問うことはしないだろう。【妄想】は独り、頭の中で、巡らすものである。
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