映画『パコと魔法の絵本』レビュー【行者の聴いた観た読んだ】

 作家、俳優ら手足れ達による孤独な現代人を癒す寓話。お話はいたってシンプル、ちょっとした驚きもありますが、奇天烈な人々が入院するある病院での数日間の出来事。

 むしろシュアーな印象さえ与える阿部サダヲの怪演。確実に笑わせてくれます。愛らしいアヤカ・ウィルソンと、癪だがやはり愛らしい土屋”パンク”アンナ。妻夫木クン、國村氏も良。冗長になりかねない部分をCGを補うのもニクい。

 土屋氏曰く「賞とるんじゃね?」とのことだが、かなり濃厚な印象。

 ところで、おとぎ話という形式。普遍的な感情、教則な徳目を伝えるのに有効な手法であると同時に、昔話は隠喩としてタブーや陰惨な事件を語り伝えるもの。本作の内奥からは、殺伐とした現代の人間関係や、本源的な人の寂しさが浮かびあがります。

 まあ、いずれにしてもいい作品。涙腺のゆるさに加齢を感じます。意中の人と連れ立って行くなど悪事にもご利用ください。涙GET、堅いですぜ。

 余談ながら、ガンダム、エヴァ、ケロロなどなどアニメ関連の味付けが少々見られる本作。連邦の制服を着た黒人?カリビアン?は、むしろリアル。ジッサイ、肌の色の違うオタ
クも増えているんでしょうねえ。OH!WORLDWIDE!

 映画、漫画、ライブにプロレス、たまーにレビューしております → 【行者の聴いた観た読んだ】を読む。

本作の詳細はこちらで →  パコと魔法の絵本@映画生活

↓ 人気投票登録中!クリックを是非お願いします。 ↓

 

Banner_02_4

| | コメント (0) | トラックバック (2)

細野とくるりの風をあつめて。京都音楽博覧会、岸田はん!ありがとう【行者の聴いた観た読んだ】

行ってきました、京都音楽博覧会。むろん目当ては、我らがハリー細野。師の登場は当日最も暑かったであろう午後2時10分ごろ。YMO時代からのお馴染みである独特のユーモアを交え、暑い暑いとこぼしながらの熱演。

聴かせてもらいました、ワールドシャイネスのナンバー。そればかりか『三部作』からも!「はらいそ」に「PON PON 蒸気」、、、シビレた。まさか生で聴けるなんて。。。!

当日友人からチケットを手渡され、8800円也という価格と約30分という師の公演時間を知って、「(お目当てがハリー師匠だけなので)まるでヘルス並の支出ではないか!」と憤然としてしまいましたが、生ハリーに触れて一応満足

そして野音の気ままな雰囲気も楽しめることもできたので、リーゾナブルな買い物と納得気分で迎えたフィナーレ。私でも知っている、くるりの名ナンバーを楽しませてもらい、最後は出演者揃い踏みの挨拶かと期待して待っていると、、、

続きを読む "細野とくるりの風をあつめて。京都音楽博覧会、岸田はん!ありがとう【行者の聴いた観た読んだ】"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

映画『ダークナイト』レビュー【行者の聴いた観た読んだ】

 故人・ヒースレジャーの怪演が光る本作。暗い読後感を残すこの物語の中で最も強い印象を受けた点は、悪意の象徴、ジョーカーの協力者が後を絶たないという こと。バットマンがジョーカーを追い詰めても追い詰めても、彼は彼に従う者と連携して、巧みに反撃をする。その在りようは、あたかも掃討戦におけるゲリ ラ、民兵の趣である。次から次へと現れる『敵』にバットマンは、絶望する、自分の存在が彼らを生むのかと。

 評論の中には、本作のバットマン(私設自警団)をアメリカ合衆国(自称・世界の警察)と準(なぞら)えるものもあるが、

続きを読む "映画『ダークナイト』レビュー【行者の聴いた観た読んだ】"

| | コメント (0) | トラックバック (4)

ヒロインの80%は、バカサイ奮戦録【其の七】

雑誌SPAの投稿コーナー、バカサイこと「バカはサイレン泣く」。

バカサイはこちら。
http://spa.fusosha.co.jp/bakasai/

 この投稿コーナーの「どうでもいいニュース速報」に、またまた採用されて、「人から選ばれる」ことの乏しい行者としてはさらに雀躍しております。ので、採用されたネタをご紹介。

7/31 マンガ、ヒロインの80%はバージン

7/20  童貞の高齢化、社会問題に
    落合監督、納税も「俺流」

7/19 また偽装、、、コロコロ、中身はボンボンだった

7/18 巷で噂の『フーゾク2.0』ってなんだ?
    一日署長の美川憲一「ちゃんと納税しなさいよ」

7/15 ブーム?ブレーメンの音楽隊も再結成へ

7/10 ブロガー、80%が「三日坊主」
7/10 人気コンビ「ハイヒール」に不仲説

7/8 来年の大河は「川上哲治」に
7/8 西川峰子告白本に野村義男が当惑

7/3 「ギニアの少年、夢精記録をギネスに申告」
7/3 「かぼちゃワイン」、ハリウッドで実写化

 【キーワードをさらっと調べる】

童貞
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%A5%E8%B2%9E

俺流
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AA%A5%EC%CE%AE

コロコロ
http://corocoro.tv/

ボンボン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9C%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%83%B3

2.0
http://ja.wikipedia.org/wiki/Web_2.0

美川憲一
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%8E%E5%B7%9D%E6%86%B2%E4%B8%80

ブレーメンの音楽隊
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%81%AE%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E9%9A%8A

ハイヒール
http://www.high-heel-momoko.jp/goods/index.html
手広くされています

川上哲治
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B7%9D%E4%B8%8A%E5%93%B2%E6%B2%BB

西川峰子
http://mineyakko.com/

野村義男
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8E%E6%9D%91%E7%BE%A9%E7%94%B7

ギニア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%8B%E3%82%A2

夢精
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A2%E7%B2%BE

かぼちゃワイン
http://ja.wikipedia.org/wiki/The%E3%83%BB%E3%81%8B%E3%81%BC%E3%81%A1%E3%82%83%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%B3

固有名詞のあがっている人物等、スイマセン。あくまでも冗談ですので。男性作者、読者の願望を反映してか、マンガに出てくるヒロインはなぜにバージンっぽいのでしょうか。「おいしんぼ」の栗田クンなんてソコソコの年齢なのですが、独特の清楚さがありますよね!

| | コメント (1) | トラックバック (0)

OL三国志演義【第二部】第二幕第四段つづき

~ 十条寺は罠に落ちるも、西の狼が現る ~

Sangosuki032

 「まあ、アッチの方は、結構マジメやん?」  そう切り替えしたのは雁田憲和だった。

 その驚愕の発言に、さすがの操猛美も一瞬口ごもってしまった。『悪い=カッコいい、マジメ=ダサイ』という、なんとも幼稚な世界観が、まさか社会人の宴席で語られるなどとは、切れ者陰謀家、操猛美にとっても想定外であったのだ。

 「俺らは、ワルかったからなあ!なあ、玄田ちゃん!」    やめて、、、お願い、、、ヤンキー武勇列伝、、、そんなダサすぎる過去をエグらんといて、、、玄田徳子はほとんどグロッキー状態。宴会前半までの舞い上がりぶりはどこふく風か。

 隣にいた男子何某が、大丈夫?飲みすぎ?とかける声にも上の空。

 「なあ、二年時の体育祭あったやん?あん時、俺ら、ブッチしようぜって言ってたやん、でも、西ネヤ(*)のヤンキーが俺らのクラスのコ、あのほら、浅香唯に似てた、、、」まくしたてる雁田憲和の言葉が耳の奥でこだましてる、、、  

*註 西寝屋川高校    

 酔いと極度の不快感で心身阻喪状態になった玄田徳子はグラスを握ったまま、固まったしまっている。そしてその口もとは、よく見ると僅かに微笑んでいる。

続きを読む "OL三国志演義【第二部】第二幕第四段つづき"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

中年童貞!?SPA!バカサイ奮戦録【其の六】

雑誌SPA!の投稿コーナー、バカサイこと「バカはサイレン泣く」。
→ バカサイはこちら。

 この投稿コーナーに「どうでもいいニュース速報」に、また採用されて、「人から選ばれる」ことの乏しい行者としては雀躍しております。ので、採用されたネタをご紹介。(採用率があまりに高いので、きっとハードルがかなり低いのでしょう、、、)

7/20  童貞の高齢化、社会問題に
    落合監督、納税も「俺流」

7/19 また偽装、、、コロコロ、中身はボンボンだった

7/18 巷で噂の『フーゾク2.0』ってなんだ?
    一日署長の美川憲一「ちゃんと納税しなさいよ」

7/15 ブーム?ブレーメンの音楽隊も再結成へ

7/10 ブロガー、80%が「三日坊主」
7/10 人気コンビ「ハイヒール」に不仲説

7/8 来年の大河は「川上哲治」に
7/8 西川峰子告白本に野村義男が当惑

7/3 「ギニアの少年、夢精記録をギネスに申告」
7/3 「かぼちゃワイン」、ハリウッドで実写化

 【キーワードをさらっと調べる】

童貞
 
俺流

コロコロ

ボンボン

2.0

美川憲一

ブレーメンの音楽隊

ハイヒール

川上哲治

西川峰子

野村義男
 
ギニア
 
夢精
 
かぼちゃワイン

固有名詞のあがっている人物等、スイマセン。あくまでも冗談ですので。それにしても『中年童貞 ―少子化時代の恋愛格差』 渡辺伸(著)ってエライ本があるんですねえ、、、

| | コメント (0) | トラックバック (0)

SPAのバカサイに採用!其の四【バカサイ奮戦録】

 雑誌SPA!の投稿コーナー、バカサイこと「バカはサイレン泣く」。
→ バカサイはこちら。

 この投稿コーナーに「どうでもいいニュース速報」に、また採用されて、「人から選ばれる」ことの乏しい行者としては雀躍しております。ので、採用されたネタをご紹介。

7/18 巷で噂の『フーゾク2.0』ってなんだ?
    一日署長の美川憲一「ちゃんと納税しなさいよ」

7/15 ブーム?ブレーメンの音楽隊も再結成へ

7/10 ブロガー、80%が「三日坊主」
7/10 人気コンビ「ハイヒール」に不仲説

7/8 来年の大河は「川上哲治」に
7/8 西川峰子告白本に野村義男が当惑

7/3 「ギニアの少年、夢精記録をギネスに申告」
7/3 「かぼちゃワイン」、ハリウッドで実写化

 【キーワードをさらっと調べる】

2.0

美川憲一

ブレーメンの音楽隊

ハイヒール

川上哲治

西川峰子

野村義男
 
ギニア
 
夢精
 
かぼちゃワイン

固有名詞のあがっている人物等、スイマセン。あくまでも冗談ですので。美川憲一さんはデビュー当時はオネエ言葉を使っていなかったとか。確かにオネエ言葉は中年がシックリきますね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

寂しいからと同じ犬盗む【憶測の段】

寂しいからと同じ犬盗む(共同通信)

この御仁、よほどそのコーギーに惚れたのか、さびしさのあまり手当たり次第に犬を漁ったのか、はたまた実は手近なところにいたのが、そのコーギーだったのか。

「かわいかったから」「好きになったから」の言葉から、色々と憶測できるものである。これは犬のみに向けられる恋慕ならず。

行者の溢れる憶測はこちらから → 行者のログ道★迷い筆【憶測の段】

 人気投票登録中!クリックをお願いします 

Banner_02_4

| | コメント (0) | トラックバック (1)

OL三国志演義【第二部】第二幕第四段

~玄田徳子は不良自慢に辟易し、沿線噺に身構える~

Sangosuki031  見知らぬ男達に取り囲まれ、警戒心と不快感を滲ませる十条寺秘書室長。その様子に危機感を感じた操猛美は、十条寺室長に近寄り、こう耳打ちした。

 「この方々は、食品(課)の玄田さんの友人達です。今日は偶然同じ店で飲んでいたようで、折角ですからご一緒しようと玄田さんがお声がけしたようです」

 十条寺室長はけげんな顔をして操猛美の話を聞いていたが、その説明を一応は納得したようだ。そして手をあげて玄田徳子に声をかけた。呼ばれた玄田徳子は、ちょこっと会釈をして、やや不審げな顔をしながらグラスを持って席を立った。これに雁田憲和も続いた。
 

 「こちらの皆さんは、玄田さんの友達?」

 と、十条寺室長が玄田徳子に尋ねると、返答しようとする玄田徳子を遮り、操猛美が即座に答えた。

続きを読む "OL三国志演義【第二部】第二幕第四段"

| | コメント (0) | トラックバック (1)

SPAのバカサイに採用!其の弐【バカサイ奮戦録】

 雑誌SPA!の投稿コーナー、バカサイこと「バカはサイレン泣く」。
→ バカサイはこちら。

 この投稿コーナーに「どうでもいいニュース速報」に、また採用されて、「人から選ばれる」ことの乏しい行者としては雀躍しております。ので、採用されたネタをご紹介。

7/15 ブーム?ブレーメンの音楽隊も再結成へ

7/10 ブロガー、80%が「三日坊主」
7/10 人気コンビ「ハイヒール」に不仲説

7/8 来年の大河は「川上哲治」に
7/8 西川峰子告白本に野村義男が当惑

7/3 「ギニアの少年、夢精記録をギネスに申告」
7/3 「かぼちゃワイン」、ハリウッドで実写化

 【キーワードをさらっと調べる】

ブレーメンの音楽隊

ハイヒール

川上哲治

西川峰子

野村義男
 
ギニア
 
夢精
 
かぼちゃワイン

固有名詞のあがっている人物等、スイマセン。あくまでも冗談ですので。なんとブレーメンの音楽隊ってブレーメンに行ってないですねえ!ちょっと驚き。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

SPAのバカサイに採用!其の壱【バカサイ奮戦録】

Guinea  最近ハリセンボンさんというお笑いの方と熱愛報道がされた、この行者が長らく敬愛してきた「せきしろ」氏が関わる、雑誌SPAの投稿コーナー、バカサイこと「バカはサイレン泣く」。
→ バカサイはこちら。

 この投稿コーナーに「どうでもいいニュース速報」に、茶目っ気で応募したところ、いくつか採用されて、「人から選ばれる」ことの乏しい行者としては雀躍しております。ので、採用されたネタをご紹介。


7/10 ブロガー、80%が「三日坊主」
7/10 人気コンビ「ハイヒール」に不仲説

7/8 来年の大河は「川上哲治」に
7/8 西川峰子告白本に野村義男が当惑

7/3 「ギニアの少年、夢精記録をギネスに申告」
7/3 「かぼちゃワイン」、ハリウッドで実写化

 【キーワードをさらっと調べる】

ハイヒール

川上哲治

西川峰子

野村義男
 
ギニア
 
夢精
 
かぼちゃワイン

固有名詞のあがっている人物等、スイマセン。あくまでも冗談ですので。それにしてもギニアの国章、、、すげぇ、、、まさに銃剣による統制!?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ゲイ用語について【メイキング・オブ・OL三国志演義】

 ただいま『OL三国志演義』は第二部。いわゆる三国志演義に沿えば、漢王朝の腐敗と群雄の登場のあたりです。いわゆる反董卓連合軍、っていうトコロ。

 漢室の腐敗を描くためには宦官の存在を忘れてはいけませんが、その悪しき茶坊主どもの代表格が十常寺の一人、張譲。OL三国志演義では『十条寺譲(じゅうじょうじ・ゆずる)』という秘書室長として登場させています。

 宦官は去勢した人ですので、それにちなんで十条寺室長の設定は、ゲイ。ということでゲイ諸兄のことを調べる必要があって、馴染みのウィキさんにあたって、みると『ゲイ用語』なる楽しげなメニューにつきあたりました。そこで発見したものが以下の記述。

【アンティー子】
    大阪キタの堂山町にあるオールナイト喫茶の名称にちなみ、この店を利用しているゲイをアンティー子、この店に行くことをアンティー子するという。

うーーん、堂山にそんな喫茶店があったのか。深夜に行ってみたいアンティー。でもエライめに合うかもしれないアンティー。 アンティー子を想い、朝から気もそぞろ。OL三国志が俺の心に思わぬ波紋を広げよったわい!

 本編、ボチボチ書いてます。

第一部の物語はこちらです   【働く女性が群雄割拠】OL三国志演義第一部(校正版)

第二部も含めて連載はこちら → 【いよいよ暴君登場】OL三国志演義

 人気投票登録中!クリックをお願いします 

Banner_02_4

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

OL三国志演義【第二部】第二幕第三段つづき

~雁田憲和は旧交を温めるも、玄田徳子は意気消沈す~
Sangosuki030  
 座敷の障子が開くと夏木姉妹が入ってきた。その後ろについて、数人の見慣れない男たちが宴席に入ってくる。夏木姉妹は、早や男子達の調達に成功した模様 だ。

 

が、その男子達の雰囲気は、ライトなヤクザ風のルックスで、この席には、若干の違和感がある。男子達は、夏木姉妹に促され、十条寺室長の方に向かっ た。この宴会の代表格に挨拶をする意図だろう。

 その中に一人。「ちわーす」と大きな声を上げ、愛想をしていた男がいぶかしげに玄田徳子を見つめた。「私の顔に何かついてまして?」と玄田徳子がお上品キャラをパロってやろうとした時、その男は驚きの声を上げた。

 「あれ!玄田?、、玄田ちゃんやん!」

 玄田徳子は男の姿をまじまじと見た。縦じまのダブルのスーツに、ど派手なネクタイ。なんだか吉本新喜劇の衣装のようだ。小脇に抱えたルイ・ビィトンのセカンドバッグは、まるで小道具のよう。持ち主の雰囲気と相まってパチもん(*)の匂いがする。

 *パチモン 偽物を大阪ではこう呼ぶ。イエモンは九十年代に人気を博したロックバンド、イエローモンキーの略称。

 が、その顔には見覚えがある。人間というものは、どういう訳か、人の顔を忘れない。たとえ、時間と共にその形状が変化していようとも。

 「、、、え!カ・リ・タ、、、雁田クン!?ガンダーラぁ!?」

 さっきまで、大のご満悦であった玄田徳子の顔から、サッと血の気がひいた。

続きを読む "OL三国志演義【第二部】第二幕第三段つづき"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

大阪の深層・キタとミナミの対立【OL三国志演義】

 OL三国志演義のメイキング。「大阪の深層、キタ・ミナミの対立」のおハナシを続けます。キタの住民はミナミの住民を「ガラが悪い、ヤンキー」、ミナミの住民はキタの住民を「モッサイ、ええカッコしい」とそれぞれ思っているのではないか、そんな反感が互いにあるように思われます。

 女子のファッションにも違いがあり、キタのショップとミナミのショップでは商品の色彩に違いがあるように思います。ミナミの方が概して派手、そんな印象があります。

 そういう点からして北河内京阪沿線の街は、微妙です(もちろん主観)。門真、寝屋川、枚方などの北河内は、大阪市より北部にあり、地理的には無論「キタ」となるのですが、その町並みは下町風で、人情にもヤンキー礼賛の気風が見受けられるように思います。

 

中河内からの影響もあるのかも知れません。そして河内と言えばやはり河内弁と「河内のオッサンの唄」。HIPHOPを思わせるようなそのライムは前衛的でさえありました。北河内の人々が「 おー、よう来たのワレ♪」と言ってるのを聞いたことはありませんが、「河内」という言葉のインパクトは大阪人には甚大なものがあります。

 

キタに位置しながら、ミナミ的な印象を醸す地域。それが北河内ではないでしょうか。『OL三国志演義』の主人公、玄田徳子とその幼馴染、雁田憲和は、その北河内で、ヤンキーブーム華やかなりし80年代初頭に思春期を送ったという設定にしております。

 そして玄田のライバル、操猛美は「キタ」の高級住宅地、阪急宝塚線に住んでいるという設定。大阪はキタにおける沿線と学区(高校受験における推奨校枠)の優越感、劣等感についてはまたの機会に記します。

 余談ながら今回のおハナシ。キタとミナミどちらが良いとか正しいとかいうことではありません。40年近く大阪に暮らしている私の印象をベースに書かせてもらいました。

第一部の物語はこちらです   【働く女性が群雄割拠】OL三国志演義第一部(校正版)

第二部も含めて連載はこちら → 【いよいよ暴君登場】OL三国志演義

 人気投票登録中!クリックをお願いします 

Banner_02_4

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

大阪の深層、キタ・ミナミの対立【OL三国志演義】

Photo  現在、『OL三国志演義』には、簡雍(字は憲和)という劉備の配下の武将をモデルにした雁田憲和(あだ名はガンダーラ)というキャラクターを登場させています。

 

簡雍のエピソードをベースにして、彼は玄田徳子の幼馴染で陽気な元ヤンキーという設定にしています。そして北河内出身ということにしています。利用する電車は京阪電車

 北河内を語る前に、こちら大阪に伝統的にあるキタ・ミナミの対立といういわば南北問題のようなものについてハナシておく必要があります。(といっても、何が問題なのかは不明ですが。。。)

 キタとは狭義には、梅田から本町界隈を指し、広義には、この梅田、本町界隈を終着点とする電車に乗る人々の生活域。一方、ミナミとは、狭義には難波から天王寺を界隈を指し、この難波、天王寺を終着点とする電車に乗る人々の生活域。

 

大阪の路線図を参照する

 因みに大阪のユースカルチャーの発信地、心斎橋は一般的にはミナミと呼ばれるように思いますが、私は独自に「キタとミナミ。二つの異文明の出会う場、ナニワのバザール」的なものと理解をしています。

 少し長くなりそうです。キタとミナミの対立のハナシ(といってもたいしたことではないのですが)と、北河内の微妙さは引き続き次回にお話します。(つづく)

 

第一部の物語はこちらです   【働く女性が群雄割拠】OL三国志演義第一部(校正版)

第二部も含めて連載はこちら → 【いよいよ暴君登場】OL三国志演義

 人気投票登録中!クリックをお願いします 

Banner_02_4

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

OL三国志演義【第二部】第二幕第三段

~玄田徳子は有頂天となり、夏木姉妹は捜索に奔走す~

Sangosuki029  操猛美が空のグラスを握ると、正面にいた営業課長、猿渡紹一が酌をしようとビール瓶を掴んだ。操猛美はそれを片手で制して、手酌でビールをサッと注ぐと、一気にグラスを空けてしまった。

 そして、フーッと息をして、鋭い視線を猿渡課長に向けて吐き捨てた。

 「動き悪いなあ、あんたのとこの若手。どうすんの?首謀者サン」

 十条寺譲室長を囲む男子達の輪は、最盛期に比べれば、落ち着いたものになっていた。それでも4~5人の若手が十条寺室長を囲み、酌をしてはそのご高説に耳を傾けている。

 そして十条寺の巧みな勧めに乗って杯を重ね、したたか酔ってしまっている。アテンド側が自制心を欠きつつあるという頼りない状況に、猿渡課長は歯噛みした。自分の連れてきた連中がだらしない。

 見ろ、操猛美に嫌味を言われたではないか!一番言われたくない奴になのに。いつか仕返ししたる、、、

 今夜は任意の私的な宴席とはいえ、『新プロジェクト』のメンバーを中心とした慰労会の側面もある。『新プロジェクト』の重鎮、十条寺室長には楽しんでもらわなければならない。前後を失うほどに盛り上がってもらわなければ困る。困るのだ。

 とはいえ、現状を打破する妙策を持たない猿渡紹一は、子どものようにふてくされるだけだった。

 ところで、十条寺のような特殊な性癖の持ち主が、なぜ秘書室長にまで出世したのかということを語らねばならない。大小を問わず集団統制の要点は、

続きを読む " OL三国志演義【第二部】第二幕第三段"

| | コメント (0) | トラックバック (3)

郭図(かくと)さんについて【OL三国志演義】

Photo  現在、『OL三国志演義』には、猿渡紹一という人物を登場させています。言うまでもなく、『三国志演義』の群雄、袁紹をモデルにした人物です。彼を登場させると、彼の配下のものたちも登場させる必要が出てくる。

 そこで、『OL三国志演義』の軍師、ハンサム殿に問い合わせてみると、「つらつら考えた。顔良、文醜、審配、逢紀、、、あと忘れちゃいかんのが郭図。出ると負け軍師。うまく使え。」との返事がありました。
ウィキペディアで郭図をさらっと調べる

 
 ウィキぺディアによれば、郭図(字は公則)は、豫州潁川郡の人。演義では無能な参謀として描かれており、袁氏を衰亡させた戦犯のように扱われている、とのこと。字(あざな)が、なんだか日本人っぽい。

 「公則」って、きみのり?まさのり?よし、せっかくなので、ツイストの世良公則さんをパロディにしたキャラクターにしよう。失敗して責められる度に「あんたにぃ~!!さずぅ~けたぁ、、、俺の策ぉ~」と押し付けがましい言い訳をするとか。まあ、適当に考えておきます。

 ところで、ハンサム殿は私に敬語を使ってくれません。ぞんざいなほうが、『武将風』だと
思っているのか、あるいは同級生ながらも彼の方が年上だからかも知れません。

第一部の物語はこちらです   【働く女性が群雄割拠】OL三国志演義第一部(校正版)

第二部も含めて連載はこちら → 【いよいよ暴君登場】OL三国志演義

 人気投票登録中!クリックをお願いします 

Banner_02_4

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

OL三国志演義【第二部】第二幕第二段のつづき

~十条寺譲は微笑し、若者は戦慄す~

Sangosuki028_2  宴席の中央部にある主賓席に、男子社員が群れている。営業部の猿渡課長が連れてきたと思われる未だ童顔が抜けぬ若手連。彼らは酌をするために一人の紳士を囲んでいる。

 その男、痩身のスキンヘッドこそ秘書室長の十条寺譲。今夜の主賓であり、役職上も最上位に位置する十条寺室長。十条寺は、次々と現れては酌をする若手たちに少々驚いてみせながらも、自分の権勢を確認してほくそえんでいる。が、笑みが漏れるワケは、それだけではない。

 早やトレードマークとされる黒革のジャンパーを脱ぎり、引き締まった上半身を強調するタイトなシャツには、乳首が薄く透けている。ほとんど犯罪だ。い や、こんなに分かり易く自分の趣味を明示してくれるのは、あるいは親切なのかも知れない。この姿を見て、十条寺室長の嗜好を見誤る者はいないだろう。

続きを読む "OL三国志演義【第二部】第二幕第二段のつづき"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

OL三国志演義【第二部】第二幕第二段

 ~関長子は宴に波乱を思い、操猛美は猿渡を冷笑する~

Sangosuki027  グラスが重なり高い音を響かせる。其処此処からざわめきがおこる。あ、じゃあ。お、乾杯。饗宴のプロローグ、熱狂に向かう静かなる儀式。拍手が鳴る。

 今宵の拍手はやや強めにしっかりと。内輪の飲み会じゃない、会社がらみなんだから。ちょっとだけちゃんとしとこ。酒飲みではない玄田徳子だが、宴会歴は決して短くない。学生時代から数えればもう十年に及ぶ。

 

アタシはもしかしたら、この宴会の始まりが一番好きなのかもしれへんなあ。玄田徳子は、付きだしの竹輪と切干だいこんの炒め煮に箸をつけながら、そんなことを思った。

 「お酒は飲めないけど、宴会の雰囲気は好きなんですぅ」と言う女子は少なくない。笑止。

続きを読む " OL三国志演義【第二部】第二幕第二段"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

OL三国志演義【第二部】第二幕・第一段

 ~ 関長子はミナミの変貌を想い、謀議は夜に咲く 
 

Sangosuki026  食事を済ませた玄田徳子ら三姉妹と乾祐一は、地下鉄心斎橋駅へと向った。駅に着けば、難波で環状線に乗り換える張本翼とは分かれることになるだろう。

 乾さんはたしか京都方面やから、淀屋橋で京阪に乗り換えるんなぁ。帰途の車中、好感を抱く乾祐一と二人きりになることがどこか疎ましく感じられる玄田徳子であった。

 物憂い顔の玄田徳子。その斜め後ろで腕組みをして闊歩するは玄田が年上の義妹、関長子。黒く艶やかなストレートのロングが揺れ、ネオンを反射して輝く。完璧に画になる女。

 余談ながら女性が腕組みして歩く姿に、独特の色気と哀愁を感じている男子諸君は多いのではないか。このごろはもうサッパリだ、と嘆息を洩らしている女子諸君には、一度腕組みを試していただきたい。妙に駐車場が増えたな。 

続きを読む " OL三国志演義【第二部】第二幕・第一段"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

«簡雍(かんよう)さんについて【OL三国志演義】